顎関節痛症とは
顎は複雑な形状と多くの機能を持っており、筋肉と関節、神経が集中して下顎を支えている。食事や会話の際にはそれらが連動して機能するが、この顎の関節やその周辺部分に痛みが出たり動かしにくくなったりするのが顎関節痛症です。
主な症状としては、口を開いたときに顎関節や顎の筋肉に痛みを感じたり、顎関節から音が鳴ったりする。顎関節症の痛みは、顎関節の痛みと咀嚼筋の痛みに分けられ、そのいずれか、あるいは両方が痛むなどです。
顎関節痛症の原因
噛み合わせの不良のほか、顎関節そのものがもともと弱いなどといった構造上の問題、ストレスや不安などからくる顎の筋肉の緊張、外傷などもあると考えられます。
また、日常生活における習慣や癖なども大きく影響しています。例えば、頬づえや歯ぎしり、唇や頬の内側を噛む癖、食いしばり、片側の歯での偏った噛み方の癖、うつぶせ寝の習慣、猫背など。近年ではスマートフォンや携帯電話、パソコンの長時間に及ぶ操作なども原因の一つであることがわかっています。来院される方の多くは、無意識の緊張により食いしばりで顎が痛くなっています。歯医者さんなどで食いしばっていますね?と日頃から言われている方も顎関節痛症の予備軍とも言えます。食いしばりは非常に多くの方で見られます。
顎関節痛症と鍼灸整体治療
東洋医学では、上顎は陽明胃経が分布しており、下顎は陽明大腸経が支配している。
食べ過ぎや飲みすぎなどの胃腸不良により気血の流れが滞り、顎に痛みや可動域の制限などの症状が出ることが予測されます。
また、整体的観点から見ると、体の歪みからくる顎関節痛症。また、近年では、ストレスなどによる歯の噛み締めが、顎関節痛症の原因の多くを占めると考えます。睡眠時の食いしばりや顎の疲れなども関係するので、鍼灸治療によって眠りが深くなり、ストレスが緩和されることによって軽減します。
直接的に顎関節を施術することもあれば、手首、肘、肩からアプローチする場合もあります。
顎関節痛症の症例
症例1:30代女性
口が痛くて開かないときもあれば、大丈夫な日もある。そして。慢性的な首肩こり。 食いしばりが強いので咬筋を緩める施術をし、足首、股関節も緊張が強かったので調整しました。すると深く眠れるようになったようで。口を開けてもスムーズになったと喜ばれました。3ヶ月すると慢性的だった首肩こりも解消した様子。現在は、月に一度身体のメンテナンスで来院されています。