むち打ち症

むちうち症 (頸椎捻挫)の正式名称は、　外傷性頸部症候群（がいしょうせいけいぶしょうこうぐん）と言います。一般には、むち打ち症という俗称で呼ばれています。交通事故後遺症とも言われています。

むち打ちは、交通事故やスポーツ中のアクシデント、仕事中の災害などによって起こります。それ以外にも、自己流でヨガやストレッチなどを行い、無理な動作を行い、むち打ちになってしまうこともあります。
むち打ち損傷は首が衝撃的な振れ方をすることによって生じる障害のことで、その症状は、首の痛みや動きの制限、めまい、吐き気、耳鳴り、眼精疲労と人によってかなりの差があります。
むち打ち損傷における頚部の損傷は、主として筋、腱、そして靭帯といった軟部支持組織です。この頚部軟部支持組織には深部受容体、交感神経受容体などが含まれているため、さまざまな症状を伴うようになるのです。

むち打ちは痛みや症状によって5つに分類されます

頸椎捻挫型（むち打ちの70%をしめる）

• 症状：頭痛・首や肩の痛み・首が前後左右にほとんど動かない
• 原因：首の捻挫で、頚椎を支えている靭帯や筋肉が損傷

神経根損傷型

• 症状：首の痛み・肩から腕にかけての痛み・知覚障害・しびれ・体に力が入らない
• 原因：脊髄から出ている神経の根元が損傷

脊髄損傷型

• 症状：腕の痛みやしびれ・足の痛みやしびれ
• 原因：頚椎の中を走っている脊髄やそこから伸びている神経が損傷

バレー・リュー症候群型

• 症状：頭痛・めまい・吐き気・耳鳴り・難聴
• 原因：交感神経と副交感神経からなる自立神経が損傷

脳脊髄液減少症

• 症状：頭痛・めまい・耳鳴り・倦怠感
• 原因：クモ膜下腔から脳脊髄液（髄液）が漏れている

むち打ち症と鍼灸治療

むち打ち症は鍼灸適応疾患の中でも、効果の出やすい疾患の一つです。昔の事故などで身体が受けた衝撃が、日を置いてから症状として出ることも多々あります。 鍼灸整体治療で、衝撃により凝り固まった筋肉の緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善する治療を行います。

ふくもと治療院でのむち打ち症の症例

長年腰痛、首痛、めまいに苦しむAさん

問診をしていると、「今まで施術を受けると少しは良くなるけどまたすぐ戻る。なかなか改善されない。マッサージをはじめ整形外科、病院など50ヶ所は行きました。」とのこと。
とくに、最近よく寝違いを起こしやすくなってきている。また、ひどいめまいが先日起きた。起き上がることもできなくて。睡眠の質も悪い。症状の改善が見られず、どんどん悪化してきているのがよくわかる。首、背中、が固まるとめまいも起きやすくなる。
身体を数種類の検査法で見てみると、首も、背中も、腰も緊張が強く可動域が狭い。

しかし、もっと体はダメージを食らってるはず。でなきゃ10年で50ヶ所以上行かない。困ってないとそんなにたくさん行けない。

詳しく問診してると、以前事故で後ろから衝突されたことがあるとのこと。 これだ。どこに行っても治らない人に意外とありがちです。
後ろから衝突され、車がペシャンコになるくらいの激しい交通事故だったとのこと。
体には交通事故のショックがいつまでも残る。むち打ち症は大変おそろしい。
適切な治療を受けないと全く改善されません。Aさんもその一人だった。
一回の治療後、あんなに固まっていて動かなかった腰や首がなめらかに動くようになった。ここまで体が変わるから治療続ける価値はある。
その後、5回の鍼灸整体治療で、首痛と眩暈と症状は消失。腰痛に関しても痛みは八割減。むち打ち症も様々で、難しい症例もありますが、試してみる価値はあると思います。