葛根湯は風邪に効果あり？葛根湯を効かせる2つのポイントは？！

2020.03.21

みなさんは葛根湯と聞いて、どんなイメージをお持ちですか？

たぶん、「風邪の時に飲むもの？」なのではないでしょうか。

飲んだことはないけど、薬の名前を聞いたことがある人も多いと思います。

最近では、風邪をひいたときに病院で処方されるようにもなりました。

葛根湯とはなんなのか

 

では、葛根湯の効果を最も効かせるにはどうしたらいいのでしょうか？

葛根湯を『飲むタイミング』について

漢方での風邪の治療で大事になるのが、「今、邪気はどこにいるのか？」

葛根湯が有益にきくのは、邪気が身体の表面にいるときです。

風邪の時、邪気はまず体の表面に留まるとされます。

その段階で汗をかかせ、内部へ侵入する前に体表から邪気を取り払おうと考えます。

このポイントで対処しないと、次の段階である発熱に移行してしまいます。

ですから、葛根湯は、風邪の引き始めに効果があると言うことです。

 

葛根湯の効果を最も効かせる『風邪の種類』

大きく風邪を、ふたつのタイプに分けて捉えます。

①風寒邪(ふうかんじゃ)：寒さからくる風邪で、葛根湯がよく効きます。

冬は寒さや風を避けて、ストーブやヒーターに当たりますよね。

風寒邪も人間と同じで、人間の体の中で一番温かい場所を探しているのです。それが背中です。

背中には体を温める力のある、陽のエネルギーが流れる道があります。

風邪は体に入る時に背中にあるつぼ「風門（ふうもん）」をノックします。

それが「ゾクゾクする寒気」なのです。

 

②風熱邪(ふうねつじゃ)：熱感が強く、悪寒より発熱がひどい。寒気はなく、喉が赤く喉が痛い。口が渇き冷たいものを好みます。

「熱邪」が原因の邪気であるため、熱っぽい症状や乾燥症状が多くみられます。

この場合、葛根湯は不向きです。

葛根湯のまとめ

葛根湯は引き始めに効果あり

風邪のひきはじめは、まだ敵がインターホンを鳴らしている状態です。

うっかり家に入れてしまうとなかなか手強い。そして、一度入るとなかなか出て行ってはくれません。

インターホンが鳴った時点で、すぐさま察知して追い払えばすぐに治ります。

風邪対策で一番大切なのは、この「ひきはじめ」です。

葛根湯を飲む際、風邪の種類をしっかり判断して、タイミングを見極めることがとても大切になります。

日頃の養生が一番大切ですが、

ゾクゾクした寒さからくる風邪の症状が出てしまったら、熱が出る前に葛根湯を試してみるのもいいと思います。

鍼灸の世界もタイミングが大切

葛根湯に限らず、このタイミングがとても重要だったりするのです。

鍼灸の世界では、

『先表後裏』というのが鉄則であります。

意味は、どこをどのタイミングで施術するのかということです。

まずは、表から先に治療し、後から裏を施術する。

東洋医学では、病の位置を表と裏で判断していくので、鍼灸治療のタイミングも表か裏で判断していきます。

表は表面にあるので、病が浅い位置にある。

裏は深層にあるので、病が深い位置にある。

病の位置を問診をしながら想像します。

そうすると問診していてその患者さんの辛い症状が立体的にイメージされていきます。

風邪なら風邪の位置。

風邪がどの段階にいるのか？どういう症状が出てきているのか？

なので、このタイミングを間違えるとまったく効きません。

 

治療院と出会うのも、タイミングですよね。

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