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Charity Acupuncture Discussion鍼灸・漢方・東洋医学領域ZOOMを活用したオンラインチャリティイベント開催を振り返る

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鍼灸チャリティ活動

2020年5月オンラインにて鍼灸チャリティイベントを開催

2020年G.W.に開催した鍼灸オンラインチャリティイベント

Charity Acupuncture Discussionを振り返って。

日色雄一、後藤りゅう、平地治美、三輪正敬

鍼灸チャリティイベントのゲストスピーカー

「最前線で闘っている医療従事者を支援したい」

2020年4月27日にこの活動をやりたいと思い、28日から行動し、5月5日6日の2日間を終えた。

医療従事者支援に寄附をする活動を行ったことを振り返る。

御礼

まずはご賛同頂いた皆さまに深く御礼申し上げます。そして、発起から当日までの無茶苦茶な短期間の計画についてきてくれた実行委員のメンバー江口・川口には心から御礼をしたい。2人がいなければ実施不可だった。このメンバーのこともあとで少し紹介したい。

「私には一体何ができるのだろうか。私も誰かのためになることをしたい」

この活動のきっかけ

J1大分トリニータトップチームコーチの岩瀬健、安田好隆氏の2人が時間を売って寄附をしている活動を知り、コンタクトを取り、私も彼らの活動に賛同させてもらう。河内一馬さんが最初にしていた取り組みだと知り、彼の活動にも賛同。実際に動いている人をみて、私もなにかしたいと衝動にかられた。

発起人木村俊洋(北海道上川郡東川町きむら鍼灸院院長)

まず、28日に共同発起人となる木村に連絡し、チャリティ活動をしたいと伝えると。「面白い、やってみようと」と言ってくれた。彼は共通の友人の紹介で3年前に出会って私の人生に大きな影響を与えた人物の一人。私が長野県に移住をするきっかけとなった。穏やかで、優しく、全てにおいてバランスの取れた人物で細かな気配りができる人。そして、人のために貢献したいという想いが強いことも以前から知っていた。彼は医療法人が運営する鍼灸院で院長を長年勤めたのち、3年前北海道東川町に移住し、地域に根づき、鍼灸、伝統医学を伝えるきむら鍼灸院を開業している。

当初このチャリティプロジェクトは3日間を想定していて、木村もゲストスピーカーに入っていた。仮タイトルは「大自然で開業する」コロナで色々なことが変わるので、このテーマは面白いと個人的に思っていた。しかし、今回は木村は運営にまわり、2日間にしようと決めた。

本番までの準備期間7日間

次に実行委員。細かなWeb周りの作業が必要になる。広報しないと誰も賛同してくれない。学生の江口はうちに見学に来ている方で、手伝うと言ってくれた。川口は、私の米国留学時代の高校からの友だちで昨年のGWに連絡がきて、鍼灸の学校に行っているという衝撃的な話を聞き、鍼灸を志す仲間となったと勝手に認識。川口にも企画を連絡すると、手伝うから言って。きっとこんなに大変になると想像してなかったかもしれないが、2人が手伝ってくれるならできる!2人は以前は企業で大活躍し、鍼灸界に。実行力のある学生2人。メンバーは揃った。

次にゲストスピーカーだ。コロナウィルスの状況下、一人一人に寄り添える内容にしたいと思った。学生にももちろん聞いてほしいし、臨床している先生にも聞いてほしい。もちろん鍼灸院も大変な状況にあるのは理解している。影響を受けていない関係者は一人もいないと思う。そんな中での開催。だからこそこの活動から勇気をもらい、翌日から活力がみなぎり、希望の光になるような内容にしたかった。

伝統医学を伝える私たちには一体なにができるのだろうか。自身も自問自答していた。

そこでパッと思い浮かんだ講師陣 秒で快諾

治療家マインド、コロナという災害をどう考えるか、サーズにおける中国医学の事情、漢方とコロナ。

「治療家のマインド」後藤りゅう先生 「災害の観点から」三輪正敬先生 「サーズに罹患したと聞いたことがあったので日本一中国事情に詳しい」日色雄一先生 「漢方薬に精通している鍼灸薬剤師」平地治美先生

上記の先生は積極的なオンラインの活動はほとんどしていない。オンラインとの相性はめちゃくちゃ悪い。えっ誰??と皆さん思うと思う。だからこそ、こんな先生方もいるんだよというのも鍼灸学生たちにも伝えたかった。

人柄、真摯に臨床に向き合う姿勢に以前からリスペクトしていたので、心に響く内容になると確信していた。この先生方の話を私も聞きたい。どのようにコロナを感じ、考えているのか。この状況下では心だけが支えになる。目に見えないものを扱うこの仕事だけに心に響く内容にしたい。それが患者さんたちにも波及していく。

28日にすぐに電話し、上記の4人の先生方全員が「いいですね。やりましょう。」と即答してくれた。全てにおいて無茶苦茶な計画だったにも関わらず。協力してくれる方々が実行委員含め8人になった。企画から開始があまりにも日程的にタイト。まだ立ち上げてもいない有志の団体が認知されているわけもない。無謀な挑戦の始まりだ。

見えない先にある光を追って

ZOOMを活用して活動している方に数名話を聞いてもらった。「いいことだと思うんだけど、見えない。」と一言頂戴し、それはそうだと納得。私も見えない。と思った。しかし、即行動なので、ガンガン動いた。その日の夜にスイッチが入った気がした。

私は、できないこと。難しいこと。に挑戦したいと思うタイプで、1%でも可能性があるなら突っ込むタイプ。

強い不安に駆られたが、活動の趣旨である医療従事者を支援したいと強い想いが勝ち。やるだけやってみようと思った。幸い、学生時代から行動をしてきたので、様々な場所で活躍する先生方は知っている。片っ端から電話をかけ、「活動を考えている旨を伝え、応援して欲しい」とお願いした。誰もが、間に合うのか。賛同してくれる方はいるのか。全てが不安だったに違いない。「20人集まったらすごいよね」という声も聞こえた。不安になるが私は、それでもこれは即完すると信じていた。根拠のない自信からくるものだった。

この感覚は、開業時と似ていた。誰しも開業する当初は不安に駆られる。きっと皆さんも鍼灸が好きで鍼灸の可能性を信じて、自分を信じて開業したのではないかと思う。やってみることが全てのスタートだ。開業鍼灸師なら誰でも経験している。

寄附金額の設定は?

連日ZOOMでの打ち合わせ。そして、悩んだのは寄附金額の設定。これは鍼灸院を開業するときにも値段をつけなければいけない感覚に近い。高すぎでも良くないし、安すぎても良くない。しかし、ZOOMの鍼灸イベントは初めてで、かつチャリティなので、前例が無いので自分たちで議論を繰り返す。講師陣にも相談する。学生各日500円ワンコイン、一般1日1000円。とした。困っている鍼灸学生からもお金を取るのか?という批判もあると思う。何を隠そう私も最初50人は、僕が招待すると提案した。しかし、今回のこの企画はチャリティだ。私もその視点を見落としていた。ワンコインが医療従事者を救い、賛同した学生もこの企画に参加しともに学ぶ。無料にしたら意味がなくなる。苦渋の決断だったが、チャリティを優先。先生方も快諾してくれた。

私の鍼灸学生への想い

私は毎年一度母校東洋鍼灸専門学校に行き、話をする機会を頂いている。一言で内容をまとめると、「自ら動いて施術を受けに行き感動した先生から学ぼう」ということ。師匠の後藤りゅう先生もおっしゃっていたが、私もまたラッキーである。鍼灸学生の1年生の後期から週3回りゅう先生のところで見学させてもらい、卒業後に住込み修行を懇願した。後藤りゅう先生からも「風は動かないと吹かない。チャンスは行動した人にしかやってこない」とよく言っていた。コロナにおいても実際、後藤先生のもとには多くの患者が来院している。絶大な信頼。これが鍼灸師の本来の姿だと私は心底感じている。

「言うは易し行うは難し」皆さんも自らの足でどんどん出向いていって欲しい。礼儀正しければ嫌がられることはないだろう。なぜならどの先生も師匠から教えてもらったのだから。

横田観風先生の講演での言葉「自分が損をすることをしなさい」

人は自分のことばかり考える。自分の利を優先する。

チャリティイベントには金儲けのニオイは少なからずついてまわる。色々な人がいる。やってみて思ったが、本当に大変。費用もだけど、時間の持ち出しも多い。自分が損することをしなさいと言う言葉は頭から離れない。そんなに今まで自分のことばかりを考えていたのかと胸が痛い。コロナで得たことは自分自身の不甲斐なさかもしれない。反省し、行動していく所存。

最後に

きっとこの企画をやりたいと思った一番最初のきっかけは、4月中旬に、同業者の友人とオンラインで話した時になんだか元気になった自分がいた。なんだこの感覚は。初めての体験だった。今回は、慈善活動なので、三方良しとなると思った。ただし、運営関係者は膨大な作業で、大変だったと思う。しかし、参加者全員の喜びになり、社会貢献になる。私自身も寄附&運営費を負担させて頂いたので、通院されている皆さまにもご協力頂いた。結果患者さんを含めた鍼灸院関係者全員でこのイベントが開催できた。

こんなに寝不足が続いたのはいつぶりだろうか。久々にプロジェクトをしているという感覚があった。普段は、治療院にこもって臨床しているため、共同で作業することがほとんどない。一人開業鍼灸師はどうしても孤独だ。今回、賛同された方々と時間を共有できたことを嬉しく思う。参加者の半分以上がアンケートを記入してくれた。感想をみながら目頭が熱くなった。我武者羅に突っ走ってきた1週間が報われた気がした。第2回を楽しみにしているとの声も多数あった。しばらくしてどうなるか、私一人では無理なので、周囲の反応を待ってみたい。皆さまとこのような活動ができ感謝。見えない先には光があった。

追伸:ZOOMを毎日使用し、パソコンやスマホを長時間使用すると肝血が不足し、寝不足で、イライラしやすくなっている自分に気付いた。ほどほどが一番だ。しばらく距離を取ろうと思うが、このようにPCに向かい振り返りを書いている。

「自分のために500円使うのに他人には使わない人もいる。人それぞれ何に重きを置くかは異なるんだね」という発言が脳裏をよぎる。他を慈しみ、行動する自分でありたいと強く思う。人それぞれ色々な考えがある。それでいい。今回この企画に賛同した方、共鳴し行動を起こし参加してくれた。本当にありがたい。厚く御礼申し上げる。このように心でまとまるコミュニティを大切にしたいと思う。感謝です。

ゲストスピーカーの方々の振り返りの言葉を紹介

平地治美先生(千葉市若葉区小倉台和光鍼灸治療院・漢方薬局代表

それぞれの先生方素晴らしくて、私自身が一番勉強になった。知らないことを教えて頂き、様々な立場で(福本さん繋がり)で初めての試みですごくに良かった。また第2回があるといいですね。

日色雄一先生(神奈川県横浜市山下町傳統醫學研究所日色鍼灸院院長

ご参加の方々ありがとうございます。臨床は孤独じゃないですか。治療院でずーっと臨床して、日本帰国後、中国にいる間からも養生に注目しながら治療してきて今日こうして平地先生も養生の話をされているし、三輪先生も師匠に三本柱で養生が必要だ、りゅう先生もおっしゃるし、やっぱりそうだよね。気づきがあって、普段自分一人だと気付かないことに気付けることができて、鍼灸業界っていう中で日本の医療システムの中では鍼灸はサブカルチャーだし、吹けば飛ぶけど、本当に望んでこられる患者さんがたくさんいる。その中でできることがあると思うし、益々頑張ろうという気持ちになれた。ありがとうございました。

三輪正敬先生(東京都調布市敬風堂鍼灸院院長

ありがとうございました。北辰会、中医学、漢方のこと勉強になりました。共通して患者さんにいかに安心してもらうか。そこを大事にして治療されていることに共感しました。私達自身も不安にかられている中でどう乗り越えていくかが課題になっていると思うので、最終的には安心を与えるというのは死ぬときまで安心して死んでいけたらいいと思うのでそのようなところまで考える会になっていたのではないか。今回はたまたま4人でしたが、参加頂いた方の中にも話を聞きたい方がいらっしゃると思うので一人一人の先生と一緒にやっていけたらと思いました。

後藤りゅう先生(東京都世田谷区二子玉川りゅう治療院院主)

頼ってくる人をいかにひきあげて楽にしてあげるかっていうことだと思います。世の中の風潮がコロナを通して色々な意味で潜在的に闇だったようなところがあぶり出されているような状況で、不安が煽られると社会情勢の方がおかしくなる気がする。大事に直接関わるわけでないが、やはり精神を安定させてあげることが世の中を少しでもポジティブにもっていくことは個人個人でできること。最後の平地先生のものすごく大きなテーマになる、自分を嫌っている人にも救いを祈る。ネットでも魔女狩りのように嫌なことがあれば叩く風潮。基本ネガティブなものをポジティブにもっていく僕らの仕事のはずが、世の中がネガティブなものに対して自分の正義感を振りかざして批判するということは結局ネガティブになっている。そういう人も含めて受け止める私たち術者が全てポジティブに変換して帰し、本人をポジティブにしてあげること。技術・養生学にしても伝統医学は持っている。そこを勉強するのは当たり前で、根底には全てをポジティブにもっていってあげることが共通のテーマ。

松田博公先生の最後の言葉は忘れない

「アメリカのシャーマンの言葉を紹介したい。wounded sherman 傷づいたシャーマン、自らも病み、傷つき、一度死んで蘇ったシャーマンこそが人を癒せるシャーマンなんだ。このコロナはいくら逃げても最後はかかる。コロナから脱却する方法は、全列島に住んでる人が60%~70%が感染しないと終結しない。いくら集団感染を避けて先延ばしにしても、最終的に我々自身が抗体を持たないと収束しない。安定しない。その段階にいかなきゃいけない。今そのステップに入っている。何度も波が起こり、自らも病み、傷つき、患者さんを癒やし、この国を社会を再建していく。元々僕は、なぜ鍼灸師の世界に惹かれたかというと。鍼灸師は、地域に生きて地域を作り直していく人たちですよね。僕らはそれができるのです。それができる重要な役割を担っているのが鍼灸師です。そのような人たちと一緒に話し合ったり、活動したりしたいなと僕は願っています。今こそ、鍼灸界全体がそれを自覚すべきときであり、今回のシンポジウムの2日間で確認できた大変貴重な機会であった。僕自身元気をもらい大変感謝している」

https://acu-charity.com/

結果以下の賛同者が集まり新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金に寄附

https://readyfor.jp/projects/covid19-relief-fund

5/5 参加申込:83名(一般1,000円:63人、学生500円:20人)

5/6 参加申込:87名(一般1,000円:62人、学生500円:25人)

5/5 限定公開YouTube19名(一般1,000円:13人、学生500円:6人)

5/6 限定公開YouTube18名(一般1,000円:12人、学生500円:6人)

ご理解とご支援の寄付のみ:280口(1500円)

—–

申込・寄付小計:¥318,500

決済手数料:-¥11,4663.6%

振込手数料:-¥275

合計:¥306,759

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Author Profile

福本晋平
福本晋平[東京都渋谷区渋谷駅の鍼灸整体院]ふくもと治療院院長
【鍼灸師】母の病をきっかけに治療家として鍼灸医学自然療法の道を志す。
最高の鍼灸を追求しようと日本各地、中国、韓国に渡る。
5年間の住込み修業を経て、姿勢・歪み治療専門の鍼灸整体院を渋谷桜丘町南平台そばに開院。
全国、海外から訪れる方の鍼灸治療に従事 不妊症、逆子など妊婦さんの鍼灸治療も行う。
「身体の癖・歪みを改善に導くことで自然治癒力を最大限引き出す」

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