【寝不足や夜型生活×不妊】睡眠は、妊娠への近道！

2020.05.23

渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院に不妊治療で来院されている方のお話を聞くと、「なんて忙しい生活をされているのだろう」と思うことがよくあります。

たしかに日本では２０代後半から３０代は働き盛りで、男性も女性も深夜まで仕事をすることが当たり前になっています。

また、スマホやタブレットの普及により、寝るギリギリまで眼を酷使していて、睡眠の質が悪くなっている方もいると思います。

何もしないで、ゆっくりと過ごす時間があまりないのが、現状かもしれません。

しかし東洋医学的にみると、「睡眠時間の減少」、「睡眠の質の低下」、これこそが子供を授かるための障害になっているように思います。

睡眠時間の減少や睡眠の質の低下

東洋医学的には、「陰陽」という考え方があります。

陰陽とは

森羅万象、宇宙とこの世のありとあらゆる事物をさまざまな観点から陰（いん）と陽（よう）の二つに分類する思想です。

陰と陽とは互いに対立する属性を持った二つの気であり、万物の生成消滅と言った変化はこの二つの気によって起こるとされています。

そして、夜は「陰」の時間、朝は「陽」の時間に分かれます。

この「陰」が最も深まる時間帯が、夜中の０時なのです。

西洋医学的にも２２時から２６時の間は、ホルモンのゴールデンタイムと言われていて、この時間にしっかり睡眠をとっておくことが成長ホルモンと深い関係があるとされています。

東洋医学でも、この時間に起きていると「陰」をしっかりと補うことが出来ずに、陰精不足の「陰虚」になります。

陰精不足の「陰虚」とは

身体の中の「水」が足りてなくなり、身体に潤いがない状態をいいます。

体を潤し熱をさます働きのある水がないので、熱によるのぼせや口渇が現れます。

また皮膚に乾燥感があったり、からぜき、便秘傾向、目の乾き、寝汗、のぼせ、ほてりなどの症状が現れるようになります。

不妊では、乏精子症や無精子症、排卵障害や婦人科疾患に大きく関わります。

「陰虚」の改善策

①睡眠時間の確保

最も陰が深まる、夜中の０時を挟んだ前後ニ時間、２２時から２６時の間は睡眠を取って、「陰精」を補うことが重要です。

また、寝るギリギリまで眼を酷使していると、「肝血不足」になり、陰虚を助長してしまいます。

妊娠を望む方は、男性も女性も、２２時には就寝することをお勧めします。

②運動

健康のために適度に汗をかく運動はよいことなのですが、「陰虚」の人は汗をかきやすい体質のため、過度な運動はますます「陰」が消耗され、体調をくずすもとになります。

炎天下でのスポーツやサウナなど、びっしょり汗をかくようなことは不向きです。

もちろん水分補給には、充分に気を配ってください。

水泳やウォーキング、ヨガやストレッチなどがお勧めです。

③食養生

潤い不足の人が最も気をつけなければいけないのは、唐辛子、こしょう、山椒、芥子、にんにく、生姜などの香辛料のとりすぎです。

これらの香辛料は、体をほてらせるだけでなく、体の潤いを奪ってしまう作用があるため、できるだけ避けたほうが無難です。

また、暴飲暴食も発汗やほてりなどの症状を悪化させます。

ふだんの食事は、あっさりとした味付けで、野菜中心にバランスよく食べる方がいいでしょう。

ぶどう、梨、みかん、スイカ、ライチ、トマト、レモンなど、自然の中で育った野菜や果物には、舌にやさしい自然の甘味と酸味が備わり、陰を補い、体を潤す働きがあります。

④ツボ

【湧泉】（足の指を曲げたとき、足の裏にできるくぼみにあるツボ。）

「泉」は地底より湧き出す水をさし、「湧」は水が下から噴き出すことを表す言葉です。すなわち、人間が生きるためのエネルギーが泉のように湧き出るツボであることからこのような名前が付けられました。

生命エネルギーの「精」を蓄えている腎の機能を強化し、体内のうるおいを増やす作用があります。

この【湧泉】のツボにお灸をすることで、身体のだるさ、疲労、冷え、不眠、不妊症などに効果があるとされています。

 

まとめ

このように現代人に多い夜型の生活は、男性にも女性にも不妊の原因に大きく関わってきます。

不妊症の検査をしても明確な不妊の原因が見つからない場合を「原因不明不妊」と分類され、調査によっては不妊症の1/3を占めるとも言われています(一般社団法人日本生殖医学会 )。

渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院にも、病院の検査では不妊の原因が解らず、鍼灸の門を叩いた方がたくさんいらっしゃいます。

睡眠時間、食事などライフスタイルの改善で、検査データが改善されることをたくさん見てきました。

本気で考えている方は、ぜひ実践してもらいたいです。

時間は有限です。身体の改善のために時間をさくことも必要なのではないでしょうか。

「なぜ、私たち夫婦は不妊なんだろう？」と一人で抱えこまずに、ぜひ一度ふくもと治療院にご相談ください。