不妊治療の保険適用について
菅義偉内閣総理大臣が、高額になりがちな『不妊治療への保険適用』の実現をめざす考えを述べたことに、インターネット上で大きな反響が起きています。
ツイッターでは、実現に期待する投稿が多かった一方で、限りある医療財源の観点などからの反対論も一部であったようです。
現在、渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院には不妊治療で通院されている方が多くいます。
何らかの原因があり、薬を飲まないと排卵しない方や卵管性の不妊の方など、現代医学の進歩(高度生殖医療)により妊娠されている方が沢山いることを十分に理解している上で、今回は私たち伝統医学を実践している立場からブログを書きたいと思います。
現代の出産年齢データ
現在、晩婚化の影響もあり、ここ10年間で母親の年齢が35歳以上の出産の割合は倍増しています。
そして、40歳以上での出産の割合は、ここ10年で3倍近くに増えています。
出産を東洋医学的にみる
東洋医学では、教科書ともいえる2000年前の文献『黄帝内経(こうていだいけい)』に、「女性は7の倍数」に体に変化が訪れると言い伝えられています。日本人の生活様式はこの100年で大きな変化がありましたが、人間の身体はそんなに大きな変化は無いはずです。
14歳 初潮を迎える
28歳 女性として体が最も充実する
35歳 体力に変化を感じはじめる、経血量が減ってくる、髪が抜けやすくなる
42歳 白髪が目立ちはじめる、顔にシワが目立ちはじめる、生理周期が乱れはじめる、心身の不調が起こりやすくなる
49歳 閉経、シワやしみなど目立つようになる、体重が増えやすく筋肉や骨が弱くなる
このように『黄帝内経』による体の変化では、女性は49歳で閉経を迎えるとあります。現代の女性の一般的な閉経年齢も50歳前後でほとんど変わりません。
もちろん個人差はありますが、このように35歳からは体力の衰え=生殖能力が衰えてくるのです。
東洋医学では、生殖機能は「腎」にコトントロールされると考えます。
「腎」といえば、体液から不要な物質を膀胱へ運んで、尿として排泄する腎臓を思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし東洋医学ではその機能以外に、生殖や成長・老化・ホルモンの分泌や免疫全般などを司るとされています。
ですから妊娠に関しても、「腎」の働きが左右すると考えるのです。
「腎」のエネルギーは、不摂生や加齢によって低下していきます。
ですので、「腎」の機能が低下してくると、妊娠しにくくなったり、また、妊娠しても流産しやすくなってしまいます。
妊娠で大事な「腎」のエネルギーを上昇させるには、日々の生活の中の食事・睡眠・運動が大切になります!
生活様式の変化
近年、生活様式の変化から「腎」のエネルギーを低下させる要因が多くあります。
では、どのようなことが「腎」のエネルギーを低下させるのでしょうか?
・24時間開いているお店があり、夜中でも煌々と明かりがついていて、夜型の生活。
・季節に関係なく、いつでも様々な食材を手に入れることが出来る。
・手軽さから、身体を冷やすパンなどの小麦や乳製品を食べることが増えたなど。
東洋医学的にみる、妊娠にお勧めの生活は?
食事
ふくもと治療院にいらっしゃる患者さんの中にも初診時にお話を伺うと、「朝は食べない」「朝食は菓子パンとヨーグルト」となどと仰る方が多くて驚きます。
お食事が身体を作ると言っても、過言では無いくらい大切です!
自分がお母さんになった時のことを想像してみて下さい。
待ちに待った自分の子どもに、朝から菓子パンとヨーグルトは、子どもの健康のことを考えたら出さないんではないでしょうか?
・和食中心のバランスの良い食事
・お夕飯は20時迄
・アイスや氷がゴロゴロ入った飲み物は控える
上記をコツコツ続けてみて下さい。サプリメントをたくさん取るより、身体は変化してくるでしょう。
睡眠
成長ホルモンのゴールデンタイムは22時から26時です。
この時間にしっかり寝ることで、「腎」のエネルギーをしっかり蓄えることができます。
また、この時間に寝ることで睡眠の質も高まり、次の日のパフォーマンスが格段に上がります。
スマホやパソコンの普及から、寝室まで電子機器を持ち込み、寝るギリギリまで目を酷使している方がとても多いです。眼精疲労は「腎」のエネルギーを消耗させます。
寝る二時間前には、目を休めてあげて欲しいものです。
運動
現代人はデスクワークの方が多いと思います。
自分で時間を作り運動をしないと、圧倒的に運動不足に陥ります。
とくに下半身が弱くなると、「腎」のエネルギーも減少します。
わざわざスポーツジムに行く必要はありません。一駅歩いたり、週末はご夫婦でウォーキングをしてもいいでしょう。日々の生活の一部にしてもらいたいです。
まとめ
何年も妊娠しなかったり、不妊治療で何度もチャレンジしているのに結果が出ないと、ステップアップをしないといけないのではないか?と焦り、何かをプラスすることに目が行きがちだと思います。
妊娠・出産に関して、◯◯を食べれば、◯◯をすれば、絶対に!ということはありません。
『子どもは授かりもの』と昔から言われています。
日々の生活の中でこつこつやることは、とても大変だと思います。
私もたまにはファストフードも食べるし、アイスも食べます。テレビを見てて夜更かしだってする時もあります。
しかし、何でもバランスが大事で、常習はよくないと言うことです。
なにが身体にとって有益で何が不利益かを知っておくことは、不妊治療に限らず、子育てや老後の過ごし方にも役立ちます。
このブログを読んで、まず、日々の生活で見直すところはないか?を見極めてから、不妊治療に挑んでも遅くはないと思います。
体外受精を頑張ってる方、検討している方、妊活を頑張ってるすべての方に読んで頂けたら幸いです。
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