薬を飲んでも止まらない咳!鍼灸師が原因と改善策を教えます。
新型コロナウイルスの第二波も少しずつ落ち着きを見せてきましたね。
医療崩壊や保健所業務の破綻など、メディカルサポート体制の危機が叫ばれていた中での患者数の減少にとてもほっとしています。
社会生活も少しずつ、活動的になってきたように感じます。
しかしこれからも変わらず重要になるのは、感染しないことと、初期症状に注意して初期段階で治療・診断を受け重症化を予防することが感染拡大を抑制することになります。
これから寒くなると、新型コロナウイルスに加えインフルエンザも流行してきます。
気を引き締めて過ごしていきたいですね。
新型コロナウイルスの最も一般的な症状は、発熱、乾性咳、疲労感と言われています。
今回は、その中でも「咳」について掘り下げて書きたいと思います。
新型コロナウイルスではなくても、「咳」に悩まされることありますよね。
夜中「咳」で目が覚めてしまったり、「咳」が酷くて食事も喉を通らなくなったりなど。
長引かせると、辛い「咳」症状。「風邪かな?」と軽く考えがちですが、原因が他にある場合も数多くあります。
「咳」の原因
伝統医学的には、「咳」のことを『咳嗽(がいそう)』と言います。
東洋医学の学問では、秋は「咳(肺)」のシーズンとも言われています。
近年増えている「咳」は『気逆咳』と東洋医学的に言われるものが多いです。
東洋医学の「肺」の働き
「肺」は中医学において呼吸をおこなったり、気と津液(しんえき)の巡りに深く関与しています。
「肺」は大気から気の一部となる清気(せいき)を取り入れ、不要となった気である濁気を吐き出します。
この点は西洋医学における酸素の取入れと二酸化炭素の排出に考えは似ています。
他にも「肺」は脾(ひ)から受け取った気や津液をシャワーのように全身に散布してゆきます。
このはたらきを宣発(せんぱつ)と呼びます。肺の宣発作用によって散布された津液は身体内で代謝され腎(じん)や膀胱(ぼうこう)へと下降し、尿として排出されます。
このような下降性の流れを粛降(しゅくこう)と呼び、やはり肺がコントロールしています。
宣発によって体表に散布された気は病邪を跳ね返す「バリア」としても機能します。
この役割を担っている気は衛気(えき)と呼ばれ、バリア機能以外にも身体を温めたり、身体の最表面部にある皮毛や汗腺にはたらきかけて発汗を調節したりもします。
『気逆咳』とは?
『気逆』とは、気の循環が乱れ、下降しなければならなかった気が逆流し上昇してしまう状態を指します。
主症状としては頭痛、めまい、動悸、激しい咳、呼吸困難、吐気や嘔吐、ゲップなどが挙げられます。
『気逆』の原因は、
上記にも書きましたが、『肺』はそもそも気を下げる作用があるのですが、ストレスなどのイライラから『肝気』が上に突き上げることによって『肺』を犯し、気の流れに不具合が生じます。
精神的なストレスや運動不足、眼精疲労も『気逆』と大きく関わります。
『気逆咳』の特徴は、
①一度出だすとなかなか止まらない。
②出ない時は全く出ない。
③精神的なストレスが発生すると咳が出る。
『気逆咳』の改善策
東洋医学で古くから知られているヨガや気功、その他の武道においても、呼吸は昔から重視されてきました。
呼吸が心身の集中力や活動を高めることが、経験的にわかっていたのだと思います。
深い呼吸
私たちは常に呼吸をして生きています。普段はほとんど意識せず、何気なく息を吸って吐いているだけだと思いますが、実は呼吸は、私たちの心身の状態と深い関係があるのです。
生活の中で、意識しないで勝手に調整されている働きはたくさんあります。呼吸もそのひとつですし、体温、免疫、食べ物の消化や心臓の動きなどは、「自律神経」が自動的にバランスを保ってくれているのです。
自律神経が調節している働きの中で、自分の意志でコントロールができるのは呼吸だけです。
ですから、呼吸を通して自律神経に働きかけ、リラックスを図ることができます。
深い呼吸のやり方
身体の力を抜いたまま、おへその下あたり(丹田)に手をあて、長くゆっくりと息を吐きます。
口をすぼめるようにして息を吐くと、時間をかけて息を吐くことができます。お腹の中の空気を全て吐き切るイメージでしましょう。
息を深く吐く事が出来ると、自然と肺にたくさんの酸素を取り込むことができます。
まとめ
現代人は精神的なストレスから、普段の呼吸が浅くなっています。
原因不明の長引く咳には、精神的なストレスが関わっている可能性があり、注意が必要です。
渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院では、鍼灸整体によって根本原因である、『肝気を収める施術』をします。
「咳」でお困りの方は、一度ご連絡ください。
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