「漢方薬効かない。高いから続けられない」その漢方薬、本当に体質に合っていますか?漢方とはなにか。良い漢方医の見分け方
東洋医学というと皆さん最初に「漢方薬」をイメージするのではないでしょうか。
もしかしたら、代替医療、ホリステック医学、自然医療、伝統医学、生薬、葉っぱ、葛根湯、韓国、中国、終末期医療、緩和ケアなどを想像されたかもしれません。
さて漢方薬と聞いて、どんなイメージがありますか?
「副作用がなく身体に良い」
「身体に優しいが、即効性がなく、継続して飲まないといけない」
「苦くて飲みにくい」
「一年以上飲まないと効果が出ない」
今回は、そんな漢方薬のお話です。
漢方とは
「漢方」とは中国古来の医術のことで、
●湯液(とうえき:漢方薬のこと)
●鍼灸(しんきゅう)
●按摩(あんま)
●導引(どういん)
●養生(食養生などを含む生活指導)
などが含まれ、これらをトータルで行う治療を指します。漢方薬を服用することだけが「漢方」ではないのです。むしろその前の診断がとても大事なんです。
漢方は、中医学と日本漢方という大きく二つの流派に分けることができます。この二つにはそれぞれに長所と短所があります。
説明し始めれば切りがないのですが、ごく簡単に言うと診断方法では中医学は舌診や脈診を得意とし、あまり腹診をすることはありません(これは文化的な背景もあるかもしれません)。
それに対して日本漢方は、腹診を得意にしていて、また重視しています。
どうも中国の人はお腹を人に見せるということにものすごく抵抗を感じるようで、これが理由で中国では腹診が発達しにくい下地があったようです。
漢方薬や鍼灸の考え方には、日々をより健やかに美しく生きる知恵がつまっています。
長い人生、晴れの日ばかりではなく雨の日もあります。身体も同じで、体調が良い日ばかりとは限りません。
とくに女性は、月経や出産そして閉経などで、一生のうちでも体のバランスが大きく変わり、ついていけずに不調を感じることも多いものです。
病院に行くほどではなくても、「なんとなく不調・・・」。そうした体のバランスの変化に対応し、整えていきます。
漢方薬とは
中国が起源で、日本で独自に発展した「漢方医学」で使われるくすりのことです。
自然界に存在する植物や動物、鉱物などの薬効となる部分を「生薬(しょうやく)」と称し、それらを組み合わせて作られています。
漢方の基本は、「人間の体も自然の一部」という考え方です。「病気ではなく病人をみる」という考えで、体の一部分だけにスポットをあてるのではなく、体全体の状態のバランスを総合的に見直すといった特徴があります。
また、体質や生活習慣などから見直し、身体を整えていきます。
渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院の患者さんから「私に漢方って合っていますか?」という質問を時々お受けします。
※鍼灸師は漢方薬の処方は出来ません。
そしてこの質問をされる方のほとんどは、あまり合っていないことが多いように思います。
たぶん、ご自身でも、漢方薬を飲んでいても効果を実感できないから質問されるのだと思います。
ふくもと治療院ではこの質問に対して、現在の患者さんの体の状態を説明させて頂いて、(弁証論治を分かりやすく)さらに飲んでいる漢方薬の意味も詳しく説明させて頂き、ご自身で判断して頂くようにしています。
自分で納得することは大切です!!
症状にもよりますが、漢方もその方に合うと即効性があります!!
漢方でも、弁証論治しなければなりません。
(※①弁証論治とはその方の症状などを総合的に分析し、診断、治療法を示す方法論です。)
患者さんの身体のトラブルで、何が本質的に問題なのかを総合的に判断して、処方に繋げます。
病院だったらその処方が漢方薬に当たり、鍼灸だとその処方はツボになるわけです。
不妊治療と漢方薬
妊活をしている方で多くみられるのが、「当帰芍薬散」を飲んでいる方です。どことは言いませんが、とあるクリニックでは、来院している方全員に当帰芍薬散を処方しているのです。
一辺倒に不妊症、婦人科系だから当帰芍薬散のような処方をするところは。。。
もちろん中には、当帰芍薬散が合っている方もいらっしゃると思います。
患者さんが自分の体質に合っていない漢方を飲まれていて、鍼灸施術を継続されるとその漢方が効果を妨げることもあります。
やはり、漢方の処方もすごく難しく奥深いように思います。
当帰芍薬散の効能
血行障害やうっ血などを表す「血(けつ)」の不足を補い、血液の巡りをよくして、体を温める「駆瘀血剤(くおけつざい)」です。
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害などによく用いられるほか、産前産後の不調(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)などにも使われます。
対象となるのは、痩せ型で体力のない「虚証(きょしょう)」の人です。めまい、立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴りなどの改善にもよく使われます。
上記のような症状が出ている方なら、当帰芍薬散が適応だと思います。ご自分の身体の観察をよくしてから漢方も選ぶことをお勧めします。
おわりに
渋谷にある鍼灸整体、ふくもと治療院には、不妊治療で通われている方も多くいらっしゃいます。
その方達のお話を聞いていると、漢方薬局、クリニックなどでかなり高額の漢方薬を飲んできた方がいらっしゃいます。
良い漢方薬局またはクリニックの見分け方は、問診、舌診、脈診、腹診を経て漢方薬を処方するところを選んだほうが良いと思います。(薬局の場合薬剤師が処方するので、患者さんに触れることは制度上できません)私自身が都内で信頼のおける保険診療の漢方クリニックは数件程度です。腕の良い漢方医の先生は希少です。絶滅危惧種といっても過言ではありません。
これまで多くの漢方を服用されている患者さんをみてきて、ピッタリ証と合っているであろう漢方を飲んでいた方はたった数名ほどでした。ふくもと治療院では、保険治療での漢方を処方頂ける信頼している漢方医を患者さんの状況によってご紹介しています。
不妊治療自体が高額になりがちなのに、漢方薬までもだと、本当に体質に合っていて効果のある物を飲んで欲しいと思ってしまうのです。
ご自身の体質をよく把握して、漢方薬も選んでいきたいですね。
当院も、鍼灸治療でしっかり結果が出るように日々精進致します。
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