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【妊活不妊鍼灸整体30代女性症例】食べても食べても体重が増えない2人目不妊!体調不良からの脱却

これまでの経過

2人目不妊のために来院。
長女を出産後、体調を崩していた。
食べても食べても体重が増えず、食べると胃がもたれてしまう。
疲れやすい。首肩こりがあり、眠れないこともある。
胃が張りやすく、便秘で悩んでいる。
手足の冷えがあり、寒がりで温かい食べ物を好む。

治療経過

1回目

当院独自の施術前の検査法を実施したところ、右に重心が傾き、右の足首が左に比べてやや太くなっていた。体の約60%は水分でできているため、水分が重心側である右側に傾き、浮腫んでいると考えられる。
また、首の緊張も強く、これが寝付きの悪さの原因だと推測。首の緊張を緩めるよう施術を行ったところ、全体の巡りも良くなり、足首の太さの左右差もなくなった。

4回目

首の緊張がようやく安定的に緩み始めたので、確認すると寝られるようになってきたとのこと。朝昼のご飯はしっかり食べられていると嬉しそうに話してくれた。

6回目

気血の巡りをよくする意味でも、胃腸の調子を整える意味でも「公孫」というツボにお灸を続けているが、エネルギーが不足している状態(東洋医学では「虚」の状態という)が続いていた。(ツボが虚している時は陥凹してぺこぺこと柔らかくなるため、触れて判断ができる。また、お灸をしても熱さを感じないことが多い)

11回目

公孫へのお灸の熱を徐々に本人が感じ始めるようになった。ツボを触診するとぺこぺこと窪んでいたツボにやや弾力がついてきていた。

16回目

胃の調子が良くなり、体重が戻ってきたと本人談。疲れやすさも改善され、首の緊張も起きにくくなった。

20回目

体の状態が良くなったため、病院での不妊治療を再開。体外受精で採卵をしたところ、卵子を14個取ることが出来た。そのうち5つが胚盤胞(受精卵が着床できる状態に変化したもの)となる。
移植に向けて腎経のツボである湧泉や、腎を補うのに有効な命門というツボにお灸を行う。腎は五臓の内で生命エネルギーに関わるもので、これを補うことで生殖能力が高まると考えられている。

30回目

移植後検査薬で陽性判定が出る。引き続き公孫や涌泉にお灸をしつつ、首の緊張が強くならないよう施術を続ける。

その後

妊娠中も仕事や育児で首の緊張が出やすく、定期的に来院し施術を受ける。その結果、トラブルもなく無事に出産を迎えることが出来た。
1人目の出産後、体調を崩していたことから産後に漢方薬をおすすめした。その後、産後も目立った体調不良は起きず、順調に過ごしていると連絡をいただいた。

所感

東洋医学では「五臓」という考え方があり、五臓は肝、心、脾、肺、腎の5つの臓腑のことを指す。これは西洋医学の臓器とはまた別のものである。例えば「脾」は脾臓のことではなく、食べ物から栄養を吸収し、人体に必要な気、血、水の3つの要素を作るものを総称して言う。こうした5つの臓腑がそれぞれバランスよく機能している状態を健康であるととらえる。

最初の所見にあった、食べても食べても体重が増えない。頑張って食べると胃がもたれてしまうというのは、胃腸が衰えて栄養が吸収できず、エネルギーを作り出せていない状態だと言える。これを脾の機能が弱っている状態で「脾虚(ひきょ)」という。
脾虚は問診からも判断できるが、ツボの状態からもそれがわかる。

公孫というツボだ。

不妊鍼灸治療において公孫は非常に重要なツボだと私は考えている。前述した通り、脾の機能が弱れば人体の維持に必要なエネルギーが不足してしまう。つまり生殖活動を行えない状態に陥るということだ。経絡(気血が流れる線路のような道)的に考えても、公孫は脾経と胃経の2本を結ぶ要所に位置している。どちらも腹部に作用する大切な経絡だ。
また、衝脈という別の経絡もある。これは子宮から始まり背中を登っていく経絡で、婦人科系、特に月経、帯下、妊娠、出産のコントロールに深く関わっている。なんとこの経絡の病症に対して使うツボも公孫なのだ。

今回は1人目の出産後、食べてもエネルギーを生み出せない脾虚の状態が続き、体力の回復が図れず、二人目不妊を引き起こしていた。さらに育児のストレスからも胃腸の不調が続いていた。人は口に入れたものから栄養を吸収し、身体を作っている。医食同源(食養生は医療の一部)という言葉もあるが、食べるものも、食べたものを受け取る臓腑も、健康な身体を維持するための重要な要素なのだ。

受け取る側の臓腑である脾の機能が回復し、体重が元に戻ったことをきっかけに疲れやすさや寒がりといった症状も改善され、妊娠に至った。腸は第二の脳と言われ、腸内環境を整えることが昨今ブームになっているが、美容や健康だけでなく、妊活においても胃腸の調子を整えることは重要なアプローチである。

最も大切なことだが、栄養素、腸内細菌をいくら摂取しても、それらを受け入れて反応する健全な状態の胃腸であることが最も重要なのだ。身体自体に直接アプローチする有効な方法が今回の症例で証明された。

初診の問診時に暗い顔をしていた表情が公孫の回復状態とともにみるみる明るくなっていったのがとても印象に残っている。

思いわずらうと胃腸を病む、イライラすると胃腸が不調になる。

伝統医学の基本的な病理概念をツボに落とし込みサポートする。

※効果には個人差があります。

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Author Profile

福本晋平
福本晋平[東京都渋谷区渋谷駅の鍼灸整体院]ふくもと治療院院長
【鍼灸師】母の病をきっかけに治療家として鍼灸医学自然療法の道を志す。
最高の鍼灸を追求しようと日本各地、中国、韓国に渡る。
5年間の住込み修業を経て、姿勢・歪み治療専門の鍼灸整体院を渋谷桜丘町南平台そばに開院。
全国、海外から訪れる方の鍼灸治療に従事 不妊症、逆子など妊婦さんの鍼灸治療も行う。
「身体の癖・歪みを改善に導くことで自然治癒力を最大限引き出す」

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