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【妊活不妊鍼灸整体】習慣性流産とは?原因や治療法など。東洋医学で改善する流産の原因とは?

習慣性流産の原因、検査、治療法

習慣性流産とは

「妊娠22週未満の胎児が母体から娩出されること」を流産と呼ぶ。
一般的に、妊娠した女性が連続して2回以上流産や死産を繰り返すことを不育症。3回以上繰り返すと習慣性流産と呼ばれる。
流産は妊娠の仕方に関わらず、全ての妊娠で10〜15%の確率で起きるとされている。

これは平均で見た時の数値で、年齢別で見ると加齢とともに増加する。
日本生殖医学会の発表では、特に40歳以上では妊娠の約半数が流産するというデータもある。
→「日本生殖医学会」女性の加齢は流産にどんな影響を与えるのですか?

女性の加齢による流産の頻度
一般社団法人日本生殖医学会のwebサイトより

習慣性流産の原因とリスクを上げる要因

妊娠初期(12週まで)の流産の原因は、ほとんどが胎児の染色体異常(遺伝子異常)と考える。
ただ、流産を繰り返す場合は、流産のリスクを高める要因があることも考えられる。

染色体異常

染色体異常で有名なのは、21番目の染色体が3本存在することによって引き起こされるダウン症候群(21トリソミー)。発育過程で染色体の異常が起こった場合、約90%が流産に至る。他の染色体異常(13トリソミー、18トリソミーなど)ではさらに高い流産率が見られる。
この染色体の異常は特に夫婦に何の問題もない場合でも起こりうる。
受精卵の段階で約30〜45%。
着床できた場合は約25%。
胎盤が確認できる前の化学流産を除くと、胎盤形成後の染色体異常率は約10〜15%となる。
ただし、遺伝による染色体異常の可能性もあるため、習慣性流産の場合は遺伝子の検査もおすすめする。

凝固因子の異常

血液中の凝固因子に異常があると、血液が固まりやすくなる。妊娠中に胎盤の中に血栓ができた場合、胎児に栄養が運ばれず、流産をおこす恐れがある。
凝固因子の異常があるかどうかは血液検査で判断ができる。
凝固因子の代表的な疾患として、抗リン脂質抗体症候群(APS)というものがある。
自己抗体が自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つで、血栓症や習慣性流産を引き起こす。日本人では1〜2万人ほどいると推定されている。平均発症年齢は30〜40歳前後。この病気の多くは同じ膠原病疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)を合併して発症する。

子宮形態異常(子宮奇形)

子宮の形が先天的に(生まれつき)異なっている状態で、子宮奇形とも呼ばれる。
重複子宮、双角子宮、中隔子宮、単角子宮などの種類がある。超音波検査や子宮卵管造影検査などで診断できる。
治療は手術になるが、子宮形態異常があっても、普通に妊娠し分娩できる人もいるため、絶対に手術が必要なわけではない。

内分泌異常

内分泌とは甲状腺から分泌されるホルモンのこと。生殖にはこのホルモンの働きが不可欠である。
甲状腺の機能低下や糖尿病を罹患している場合、流産の可能性は高まる。
ホルモンや血糖値の検査で異常がないか調べることができる。

習慣性流産の検査と治療法

一般的には1回の流産では検査は必要ないとされている。しかし、2回以上繰り返す場合、習慣性流産が疑われる場合は検査を受けることをおすすめする。

染色体検査

ご夫婦の染色体に異常があるかを検査するもの。

抗リン物質検査

凝固因子の異常が疑われる場合に行う検査。
もし、検査結果が陽性の場合は低用量アスピリンやヘパリンなどの抗凝固作用がある薬を服用し、対策する。

子宮形態検査

経腟超音波検査 : 子宮や卵巣の中の状態を観察する検査
子宮卵管造影検査 : 子宮の中に造影剤を入れて子宮の内腔の形を確認
子宮鏡検査 : 内視鏡を使用し子宮の内部を直接観察
復腔鏡検査 : 腹部に小さい穴をあけて復腔鏡を入れて腹部内腔を観察

前述した通り、手術による治療になるが、形態異常があっても妊娠・出産できる人も少なからずいる。

内分泌検査

血液検査で甲状腺ホルモンを測定。同時に糖尿病検査も行う。
治療法としては、ライフスタイルの改善(体質改善)や食事療法など。自己免疫疾患や糖尿病の場合は治療を継続しながらの妊娠になる。

東洋医学からみた習慣性流産

気血(エネルギーや血液)の不足

東洋医学では胎児を子宮の中で安定させたり、子宮内膜を固定するのは「気」の固摂作用によるものと考える。 そして、着床後に胎児や胎盤に栄養と酸素を送るのは「血」の働き。
つまり、胎児を子宮の中で育むには、通常の日常生活を送る以上のエネルギーや血液が必要になる。
気血の元になるのは食物。そして食物を気血に作り変えるのが「脾(ひ)」の働き。この脾の働きが弱くなってしまった状態を「脾虚(ひきょ)」と言う。つまり消化能力と栄養を全身に運ぶ能力が低下した状態が続くと、気血が不足し、習慣性流産の要因になる。

腎虚(じんきょ)|体が疲れてしまっている状態

「腎」と言えば体内の不要なものを排出する腎臓の機能が思い浮かぶが、東洋医学ではそれに加えて、生殖機能や成長・老化といった生命のエネルギーも腎が関係すると考える。
腎は女性は28歳、男性は32歳をピークにその後は穏やかに衰えていく。
しかし、日常生活での不摂生や睡眠不足、過労などで急激に腎の力が不足した状態(腎虚の状態)になる。すると、卵子・精子の質の低下や、子宮内膜が厚くならないなど、生殖能力に影響が出てくる。

瘀血(おけつ)|血流が悪い状態

瘀血とは、血の巡りが悪くなっている状態を言う。子宮内に栄養や酸素を送るのは血の働き。血流が悪くなると、内膜の厚さや柔らかさに影響し、着床や胎児の成長を妨げる要因となる。

気血不足・腎虚・瘀血の症状を改善し、習慣性流産を防ぐには?

1. 食事
当院では和食を中心としたバランスの良い食事を推奨している。
また、夜21:00以降の食事は胃腸に負担がかかりやすいため、遅くなった場合は味噌汁やスープなど軽めの食事をおすすめする。

2. 睡眠
睡眠はホルモンの分泌を促す意味でも、疲労を回復して腎を補う意味でも重要だ。
睡眠には様々な役割があるが、ストレスの軽減、血糖値やホルモンバランスの調整、体の細胞の修復、免疫機能の活性化など、妊娠にも直結する大切な働きを眠っている間に行なっている。
特に22:00〜2:00までをゴールデンタイムにぐっすり眠ることが理想である。

3. 湯船に浸かる
湯船にゆっくり浸かって温まること、そして水圧をかけることで血流の改善(気血の巡りを良くする)を促す。

36歳女性 体外受精で何度も流産を繰り返したが不妊鍼灸で体質改善後に妊娠

当院(東京渋谷にある、ふくもと治療院)に習慣性流産で悩む女性が来院された。
4回移植をして着床はするが数週間後に流産してしまうのを繰り返していた。
睡眠中に歯ぎしりをしていて、眠りが浅い。冷え性、片頭痛、首肩こりなどの症状もあった。
当院独自の施術前検査法を実施したところ、首(頭頸関節)の緊張が強く見受けられた。
首を中心に全身をゆるめて血流を改善。また、脾の働きを向上し、血流を良くするツボ「公孫(こうそん)」へのお灸を行なった。
→公孫(こうそん)の場所をツボラボでチェック

コツコツ治療を続けた結果、睡眠の質が良くなって自身が使っていた睡眠アプリの点数が上昇。
5回目の移植も無事に着床(妊娠)となり、その後は流産することなく順調に育んでいる。

まとめ

妊娠初期の流産の多くは、染色体の異常で、何も母体に原因がなくても起きうることだ。
赤ちゃんを望む女性にとって、やっと宿った命が流れてしまうことはとても辛い。
しかし、習慣性流産と判断された場合、原因となるリスク因子がある可能性を考えて検査を受けた方がいいこと、その原因や対処法を知っておくことで、不安が少なくなるのではないだろうか。

妊活に取り組むご夫婦で、少しでも何かできることを!と、当院に来院される方がたくさんいる。
そんな頑張っているご夫婦のサポートになれればと切に願っている。

→ 不妊鍼灸整体治療 コウノトリ治療

※効果には個人差があります。

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Author Profile

福本晋平
福本晋平[東京都渋谷区渋谷駅の鍼灸整体院]ふくもと治療院院長
【鍼灸師】母の病をきっかけに治療家として鍼灸医学自然療法の道を志す。
最高の鍼灸を追求しようと日本各地、中国、韓国に渡る。
5年間の住込み修業を経て、姿勢・歪み治療専門の鍼灸整体院を渋谷桜丘町南平台そばに開院。
全国、海外から訪れる方の鍼灸治療に従事 不妊症、逆子など妊婦さんの鍼灸治療も行う。
「身体の癖・歪みを改善に導くことで自然治癒力を最大限引き出す」

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