【男性不妊と漢方】男性不妊治療で実際に用いられている漢方を、体質別にご紹介します
ここ数年、不妊症の中でも注目を集めている「男性不妊」
不妊症の原因の半分は、男性にあると言われています。
不妊症でクリニックに通う際も、男性側の検査が高い確率で求められるようになっています。
最近では、男性不妊の方で漢方を飲んでいる方も増えてきています。
しかし、その漢方の働きや、本当に自分の体質にあっているのかなど、知らないで漢方を飲んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、「男性不妊と漢方」についてです。
男性不妊の原因と改善策
男性不妊は、大きく分けると「造精機能障害による不妊」と「造精機能障害以外の不妊」の2種類に分けることができます。
「造精機能障害による不妊」
男性不妊の原因の約90%が造精機能障害です。
精子をつくり出す機能自体に問題があり、精子をうまく作れない状態です。
精巣や内分泌系(ホルモン分泌等)の異常が障害をひき起こします。
造精機能障害には下記のような種類があります。
無精子症、乏精子症、精子無力症
「造精機能障害以外の不妊」
造精機能障害以外の不妊では、EDが原因であることが多くあります。
加えて、不妊治療のタイミング法でEDになるケースもあります。
造精機能障害以外の不妊には下記のような種類があります。
精索静脈瘤、閉塞性無精子症、先天性精管欠損、膿精液症、無精液症、逆行性射精、勃起不全(ED)、膣内射精障害など。
男性不妊になりやすいタイプや、男性不妊の原因と改善策は以下のブログに詳しく載っているので、御覧ください。
男性不妊と漢方
不妊症には、漢方薬が多く使われています。
病院・医院の保険診療で出されることもあれば、漢方薬局などで購入されることもあるでしょう。
以前に比べて格段に使われる機会が増えて来ましたが、その一方で、
「効果がいまいちわからない」
「長く飲まないと効かない」
と言われることも少なくありません。
しかしその原因は、
「漢方の種類が体質にあっていない」
「身体が妊娠への準備ができていない」
上記の2つが当てはまることが多いと思います。
漢方薬は、不妊という状況を生み出している根本体質を改善するという理解をしてもらったほうが、わかりやすいと思います。
男性不妊の原因が判明している場合は、手術が行われます。
不妊の原因が不明である場合も多く、その際に、男性不妊の治療に漢方薬がすすめられる場合があります。
男性不妊治療で実際に用いられている漢方を、体質別にご紹介します
【補中益気湯(ほちゅうえっきとう)】
・手足の倦怠感
・言語に力がない
・目つきに力がない
・食欲不振
・温かいものを好む
・臍の上に動悸
この内2〜3個の症状があれば適応です。
「補中益気湯」は、胃腸の消化機能を整え、抵抗力や気力を高める漢方です。
生命活動の根源的なエネルギーである「気」が不足した「気虚」に用いられる漢方です。
「補中益気湯」の「中」は胃腸を指し、「益気」には「気」を増すという意味があります。
胃腸の消化・吸収機能を整えて「気」を生み出し、病気に対する抵抗力を高める漢方です。
元気を補う漢方薬の代表的処方であることから、「医王湯(イオウトウ)」ともいわれます。
全身倦怠感や食欲不振、気力がわかない、疲れやすい、胃腸虚弱、かぜ、寝汗など、また、病後・産後で体力が落ちているときや夏バテによる食欲不振にも使われます。
男性不妊の患者さんが「補中益気湯」を使用することにより、精子濃度の改善や精子運動率の上昇が期待できると言われています。
【八味地黄丸(はちみじおうがん)】
・足腰の冷え
・夜間頻尿
・排尿異常
・下腹部の中央が軟弱
・耳鳴り
・胃腸は丈夫で食欲あり
この内、2〜3個の症状があれば適応です。
「八味地黄丸」は、体を温め、体全体の機能低下に効果があります。
「気」「血」「水」を増やし、巡らせる生薬と、体を温める生薬の組み合わせで出来ています。
頻尿や軽い尿もれ、残尿感、夜間尿などを改善していきます。
また、「腎気丸(じんきがん)」という別名があるように、昔から「腎虚」に対して用いられてきました。
漢方でいう「腎」とは腎臓だけでなく、副腎、膀胱、そして生殖器の機能の総称です。
「八味地黄丸」は、8種類の生薬が配合され、新陳代謝機能を高めて男性不妊や中年以降の治療薬として効果があります。
男性不妊に対しては、精子濃度や運動率の改善が期待できるといわれています。
また、老化に伴う勃起不全(ED)への効果も期待できるため、性機能障害による男性不妊の方にもお勧めです。
男性不妊と漢方のまとめ
漢方の働きや、本当の自分の体質にあった漢方はわかりましたか?
不妊治療に取り組まれる方は、自ら進んでサプリメントや漢方を飲まれている方が多いです。
しかし、一概に男性不妊といっても、原因や体質によって様々な対策方法があります。
身体はひとりひとり違うので、専門の漢方医にしっかりと身体を診てもらってから服用して下さい。
男性不妊の場合、精子の状態は、体調や環境の変化によっても大きく変わります。
そのためバランスの良い食生活や運動習慣、規則正しい生活、漢方などを用いるなどして、男性機能を高める努力が常に必要と言えるのです。
不妊症に悩まれている方、また男性不妊ではないかと心配されている方は、一度ご連絡ください。
ふくもと治療院は女性専門の不妊鍼灸ではないので、奥様とご一緒に通院することも可能です。
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