【妊活不妊鍼灸整体30代女性症例】何度も流産する…習慣性流産を乗り越えて妊娠

2025.03.13

これまでの妊活の経過

タイミング法、人工授精、体外受精と取り組んできた。
体外受精で着床はするが、化学流産してしまう。
睡眠中に歯ぎしりをしていて、眠りが浅い。
偏頭痛がある。
冷え性。
首肩、背中がこっている。

 

1回目　歯ぎしりや食いしばりによる首肩こりは妊活の妨げに

当院独自の施術前検査をしたところ、首の緊張が強く出ていた。
睡眠中に歯ぎしりをすることを本人も自覚していたが、歯ぎしりや食いしばりが強い人は首肩周りにこり感や痛みが出やすい。
噛むときに働く筋肉「咬筋（こうきん）」は、首の後ろの「上位頸椎」と繋がっている。この部分に圧がかかって硬くなると首の血流が滞り、首の緊張を招く。
就寝中に限らず、うつむいてスマホ画面を見ている時も、無意識に歯をかみ締めてしまう人が多い。
また、仕事や家庭でぐっと我慢をした時もそうだ。ストレスがかかったり、言いたいことを我慢した時、無意識に食いしばりをしていないだろうか？
自覚がない人も一度、顎を大きく開けてみて欲しい。開けた時に大きく開けない、音がする、ひっかかる等ある人は要注意。
咬筋の緊張が原因で首肩こりや頭痛（偏頭痛）が起きている可能性がある。

しかし、上部頚椎（首）の緊張を取るのは中々難しく、繊細な技術が要求されると言われている。
当院には、どこに行っても首肩が楽にならないという患者さんが多く来院される。

 

例えば、首が悪くて毎回皮膚が真っ赤になるまでカッサ療法を受けていたが改善せず、寝つきも悪いし不妊治療も上手くいかない…と言って来院した女性がいた。彼女は3回の施術で首が緩み、不眠症が改善。その4ヶ月後に妊娠した。

首の緊張を取ることで血流の改善や、自律神経が整う効果がある。妊活においても首に緊張がない状態を維持することが非常に重要だ。

施術では首を中心に全身を緩め、反応の出ているツボに鍼やお灸を行った。セルフケアは、首の緊張を緩める目的で、口を大きく開けるストレッチや、眼精疲労を軽減する方法を伝えた。

 

2回目　妊娠に大事な血流をよくするツボ「公孫」

着床はするけれど流産を繰り返す（習慣性流産）という場合。
ほとんどの理由は「染色体の異常」。染色体の数や構造に問題があり、通常通り発育できなかったために流産が発生してしまう。これは確率の問題で、何度もチャレンジするしかない。決してお母さんが悪いわけではないので、着床できるんだと前向きに考えて良い。
ただ、出来ることはある。それは公孫（こうそん）というツボに反応が見られる人。
流産を繰り返す人はこの足のツボ、公孫がぺこっと凹んでいることが多い。東洋医学ではツボに力がなく凹んでいる状態を虚していると言う。 10年不妊治療に携わってきて、流産しやすい人の殆どに公孫が虚しているのが見られた。
公孫は胃腸のツボ。飲食物からエネルギーを生み出し、吸収する大切な働きがある。また、脾は固摂作用といって気血が体から漏れ出るのを防ぐ働きもある。 お灸によって公孫のツボを元気にすることで、流産（漏れ出る）を防ぐ効果があると考えられる。
→公孫（こうそん）の場所をツボラボでチェック

来院時は毎回公孫にお灸を行い、家でもセルフケアとしてお灸を続けてもらった。

 

その後　着床・妊娠

コツコツと不妊鍼灸治療を続け、5回目の体外受精で妊娠（着床、陽性判定）。
現在は流産の傾向もなく、順調に育んでいる。
今まで着床しなかったり、着床してもすぐ流産になっていたため、「まだまだ安心はできないけど、自分もちゃんと妊娠できるんだとわかったことが嬉しかった」と涙ながらに語ってくれた。

 

所感

流産の確率や原因って？不妊鍼灸でできること

前述した通り、着床後すぐの流産（化学流産）の原因は染色体の異常とされる。
これは不妊鍼灸で体を整え、万全を期したとしても起こりうることだ。
確率の問題ではあるが、もちろん35～39歳では20%、40歳以上では40％以上と、年齢が高くなるにつれ、流産の可能性は高くなる。
また、何度も何度も流産を繰り返す場合は、不育症の検査やPGT-A（着床前胚染色体異数性検査）を試してみることも勧めている。

いずれにせよ、異常なく成長する受精卵が出来るまで、挑戦し続けるしかない。
・首の緊張がなく、深く質の良い睡眠が取れている
・血流が良く、飲食物から作られた栄養が子宮へと巡っている
長期のチャレンジに向けて、このように健康な体を保つことは不妊鍼灸治療の得意とするところ。
卵子が細胞から卵になるのに約90〜120日かかる。つまり、質の良い卵子にするには少なくとも3ヶ月間体を健康で良い状態に保つことが大事だ。

不妊症は「継続は力なり」。コツコツ継続した人ほど、良い結果に繋がっている。

→【妊活不妊鍼灸整体】習慣性流産とは？原因や治療法など。東洋医学で改善する流産の原因とは？

→ 不妊鍼灸整体治療 コウノトリ治療

 

 

※効果には個人差があります。